ULTERIORから個人的にもとても楽しみにしていたレザージャケットが入荷致しました。素材にはスペイン産の最高級ラムレザーを使用しています。
ちょっとここで革の話しをさせて頂きます。
ご存知の方も多いとは思いますが、動物の革は衣類用として取ることはありません。あくまで食肉として使用した動物の副産物として使われます。
ラムは生後1年未満の羊の革で、1年以上はシープスキンと言います。ラムスキンは毛穴が小さく表面のキメも細かいのでなめす事で薄くて柔らかくしなやかな、とても上質な革に仕上がります。
有名なところで言うとCHANELのマトラッセシリーズなんかがラムスキンを使用していますね。
ULTERIORが使用したラムスキンは革本来の質感を生かす為に水染めで仕上げています。水染めはその名の通りで、水の中に染料を入れて革の繊維に色を染み込ませる方法です。
この染料染め(アニリン仕上げ)で染める事によって革本来が持つ血筋や傷、トラといった表情を損なう事なく仕上げる事ができます。経年変化や革本来の表情を楽しめますが、水染みになりやすかったり、人によっては上記の傷などをデメリットと捉えてしまいます。
水染めとは反対に革の傷や筋を消して表面に色を付ける方法が顔料染めです。傷や筋などは消えますがが革本来の風合いはなくなり、のっぺりとした仕上がりになります。
どっちが良いかはモノが好きな方であれば言うまでもありませんが、私達が扱うブランドは大抵が染料仕上げをした革で製品を作り上げています。手間を掛けて仕上げた革製品にはなんとも言えない魅力が詰まっています。
ジャケットの話に戻りますが、このレザージャケットは40年代のフランス国鉄のワークジャケットがベースに作られています。
デザイナーの牧さんはレザーが元々好きで、今回は本当に良い革が手に入ったという事でブランド初のレザーアイテムを製作したとの事です。
実際に展示会でこのジャケットを見た時は革質の良さにヤられました。男臭いんですが、しなやかで品もあるレザージャケットって中々ありません。
一生モノって言葉は何十年も生きて使って始めて言えるので30代半ばの僕はあまり使わないのですが、それに相応しい一着だと思います。
各所のディテールを見ていくと、
フロントに付いたストームフラップはジップでの着脱が可能となっています。
両サイドの大きめのフラップポケットはサイドにもポケット口があり、手を入れてハンドウォーマーポケットとしての機能も兼ね備えています。
袖口はカフス使用なので、ボタンを外してロールアップしても良いかと。
着用感ですが171㎝で4を着用し、程よくゆったり着ることができます。
価格はしますがそれに見合った値打ちのある、着込んでいった時の表情の変化や皺の入り方がとても楽しみなレザージャケットです。
ちょっとの染みや汚れなんて気にせず、まずは毎日着て新品感をなくすところから始めてください。
ULTERIOR LAMB LEATHER WORK JACKET
MATERIAL : LAMB SKIN
COLOR : BLACK
SIZE : 4
PRICE : ¥231,000-(税込)